【2026年】水処理の展示会まとめ|国内主要展と海外注目イベント
水処理分野は、環境負荷の低減だけでなく、工場の安定稼働、コスト管理、BCP、そして水資源の循環まで直結する領域です。近年は、水再利用や省エネ、薬剤最適化、AI・IoTによる運転支援など、技術の選択肢が増えた一方で、比較検討するポイントが難しくなっています。
そこで役に立つのが水処理展示会です。実機・実例・担当者の説明を一度に見比べられる場であり、課題整理からベンダー選定、最新トレンド把握までを短期間で進めやすくなります。
今回は、2026年に開催される国内の主要展示会を中心に、海外の注目イベントもあわせてご紹介します。展示会で得られるメリットと活用法についてもお話ししますので、参加を検討されている方はぜひ参考にしてください。
2026年開催の主要水処理展示会一覧・国内編
国内の水処理展示会は「装置・材料を比較する場」と同時に、「運用と意思決定を前に進める場」でもあります。装置更新だけでなく、水再利用、薬剤最適化、維持管理の省力化まで、テーマを決めて行くほど成果が大きくなります。
| 展示会 | 開催日 |
| InterAqua 2025 | 2026年1月28日~30日 |
| 2026NEW環境展/地球温暖化防止展 | 2026年5月20日〜22日 |
| 下水道展’26 | 2026年8月4日〜7日 |
| JASIS 2026 | リアル:2026年9月2日〜4日 オンライン:2026年7月上旬〜10月末の予定 |
InterAqua 2026
・開催日:2026年1月28日(水)〜30日(金)
・時間:10時〜17時
・会場:東京ビッグサイト 南2・4ホール
・入場無料(完全WEB来場登録制)
・主催:株式会社JTBコミュニケーションデザイン
(https://www.interaqua.jp)
「InterAqua 2026」は、「持続可能な企業活動を支える水ビジネスの展示会」をコンセプトに開催されます。毎年開催されており、今回で17回目を迎えます。
約100社が参加する大規模な展示会となっており、今年は47,000名以上の来場者を見込んでいます。
【出典対象】
・素材、モジュール、部材(各種水処理膜、各種ろ材、水質浄化剤、水処理薬剤、各種センサ、水殺菌用LEDデバイスなど)
・装置、機器(汚水・排水処理装置、汚泥処理装置、固液分離装置、急速濾過装置、オゾン処理設備など)
・システム、サービス(水処理エンジニアリング、水処理メンテナンスサービス、 超純粋供給サービス、IoT通信ネットワークなど)
・防災、環境対策、省エネ、創エネ(災害対策用ろ過装置、公衆衛生対策装置、非常用電源、 グリーンインフラ、緊急浸水対策など)
おすすめの来場者
・工場の排水、用水、再利用を担当する設備・環境部門
・水処理メーカー、エンジニアリング、メンテ会社
・コストや薬剤使用量を見直したい製造業の現場
2026NEW環境展/地球温暖化防止展
・開催日:2026年5月20日(水)〜22日(金)
・時間:10時〜17時(最終日は16:00まで)
・会場:東京ビッグサイト(東ホール中心)
・入場無料(完全事前登録制)
・主催:日報ビジネス株式会社
(https://www.n-expo.jp)
「2026NEW環境展」は、環境総合展なので、水処理単体だけでなく、廃棄物処理、資源循環、脱炭素、省エネの流れの中で「水の位置づけ」を掴める展示会となっています。
2025年は782社、2,193小間(ブース)、来場者数は96,000名を超えました。今年は会場の東京ビックサイトの一部が工事中であるため、昨年より少し少なめの1,800ブースの出展が予定されています。
【出典対象】
用水処理・排(廃)水処理・汚泥処理技術および装置、凝集剤・吸着剤・水処理薬品などの薬剤関連、膜・ろ過技術、超純水製造装置など。
下水道展’26
・開催日:2026年8月4日(火)〜7日(金)
・時間:10時〜17時(初日のみ10:30開始、最終日は16時まで)
・会場:東京ビッグサイト(東ホール中心)
・主催:公益社団法人 日本下水道協会
(https://www.gesuidouten.jp)
下水道展’26は、下水道に関連する最新技術やサービスが一堂に会する国内最大規模の展示会です。
下水道インフラの維持・管理は、私たちの生活を支える不可欠な基盤ですが、現在は「施設の老朽化」や「人手不足」といった深刻な課題に直面しています。これらの課題に対し、官民が連携して最新技術や知見を共有・導入するための革新的な技術が多数紹介されます。
今年はAIやソフトウェアに関するIT・DXゾーン、ドローンや地質調査に関するNo Entry管路診断ゾーンが新設されます。
【出典対象】
・雨水対策、機器、汚泥処理装置、水処理装置、処理用薬剤など
JASIS 2026
・開催日:【リアル】2026年9月2日(水)〜4日(金)【オンライン】2026年7月上旬〜10月末の予定
・会場:幕張メッセ
・入場無料(事前登録制)
・主催:一般社団法人 日本分析機器工業会/一般社団法人 日本科学機器協会
(https://www.jasis.jp)
JASISは、分析機器や科学機器のメーカーが集結する、この分野ではアジア最大級の展示会です。「未来を切り拓く科学の祭典」として、研究開発から品質管理まで、幅広い産業の最先端技術が紹介されます。
2012年から毎年開催されています。昨年は400社以上、約1300ブースの出店がありました。水処理そのものの装置比較というより、「水の中に何が含まれているか」を精密に測るための技術に特化した展示会といえます。
2026年開催の主要水処理展示会一覧・海外編
海外の展示会は、国内よりも最新の情報が手に入ることもあります。現地参加が難しくても、出展社一覧や講演テーマを見るだけも、参考になるでしょう。
| 展示会 | 開催日 |
| WATERTECH CHINA 2026 | 2026年6月9日~6月11日 |
| Aquatech China 2026 | 2026年10月28日〜30日 |
| Aquatech Mexico 2026 | 2026年9月1日〜3日 |
WATERTECH CHINA 2026
・開催日:2026年6月9日(火)〜6月11日(木)
・会場:国家会展中心
毎年6月に上海で開催される「WATERTECH CHINA」は、アジアでも最大級の面積を誇る、水処理と環境技術の超大規模展示会です。
「WIETEC(中国国際環境保護博覧会)」という巨大な環境イベントの一部として開催され、水処理だけでなく、ポンプ・バルブ(FLOWTECH)や空気浄化など、関連する産業設備がすべて一堂に会するのが最大の特徴です。
Aquatech China 2026
・開催日:2026年10月28日(水)〜10月30日(金)
・会場:上海新国家会展中心
世界的に有名なオランダの「Aquatech Amsterdam」の姉妹イベントであり、展示は「プロセス水」「飲料水」「廃水」の3つの大きな柱を中心に構成され、上流から下流までを網羅しています。
Aquatech Mexico 2026
・開催日:2026年9月1日(火)〜9月3日(木)
・会場:Centro Citibanamex
メキシコシティで開催される「Aquatech Mexico」は、メキシコおよび中央・南米地域における水処理技術の一大イベントです。
この地域では、急激な都市化や気候変動による「水ストレス(水不足)」が深刻化しており、政府を挙げた水管理システムの近代化が急務となっています。公的機関の関係者も多く来場し、政策と技術が融合する場となっています。
水処理展示会に行く意味(メリット)
ネットで何でも調べられる時代だからこそ、現場のプロがわざわざ展示会に行くことには大きな価値があります。
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「生の情報」で、カタログ以上の納得感が得られる
カタログやWebサイトだけでは、装置の本当の使い勝手は見えてきません。展示会なら、実機を目の前にしながら、メーカー担当者に「踏み込んだ質問」ができます。 「前処理はどこまで必要?」「保守点検の手間は?」「薬剤の扱いは難しい?」といった具体的な運用イメージを、その場でクリアにできるのが最大の強みです。
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プロの多角的な見解で、課題の正体が見えてくる
「CODが下がらない」「汚泥が減らない」といった悩みは同じでも、現場によって原因は千差万別。 複数の出展社に相談をぶつけてみると、会社ごとに異なる切り口の提案が返ってきます。それらを比較することで、「自分の工場の本当の問題は何なのか」という論点が面白いように絞り込まれていきます。
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短時間で「業界の今」をアップデートできる
会場で開催されるセミナーは、情報の宝庫です。 最新技術の紹介はもちろん、省力化のコツやBCP(災害対策)、法規制の最新動向など、現場に直結するトレンドを短時間で効率よくキャッチアップできます。自分一人で調べるよりも圧倒的にタイパ(タイムパフォーマンス)が良いはずです。
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専門家同士の「横のつながり」が広がる
水処理は、機械、薬剤、分析、運転管理など、さまざまな分野が複雑に絡み合って完結する世界です。 展示会は、自社だけでは解決できない問題を助けてくれるパートナーと出会える場所。「困ったときに相談できる窓口」を増やせるのは、展示会ならではの財産になります。
展示会での成果を持ち帰るための準備と回り方
広い会場をただ歩き回るだけでは、足が疲れて終わり……なんてことになりがちです。確かな成果を持ち帰るための「準備・行動・アフターフォロー」のコツをまとめました。
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【事前準備】欲張らずに「軸」を決める
当日の迷いをなくすために、あらかじめ「これだけは!」というポイントを絞っておきましょう。
【目的を1つに絞り込む】
「排水の再利用案を探す」「薬剤コストを抑える」「管理を自動化する」など、今回のメインテーマを決めます。
【本命ブースは10社まで】
会場全体を網羅しようとせず、事前にWebサイトなどで10社程度にターゲットを絞っておくと、密度濃く回れます。
【「質問シート」を用意する】
処理対象、水量、現在の困りごと、設置スペースの有無などをメモしておくと、どのブースでもスムーズに深い相談ができます。
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【当日の回り方】効率と集中を両立させる
体力が残っているうちに、重要度の高いブースを攻略するのが鉄則です。
・午前中: 最も期待している「本命ブース」を直撃。担当者の頭も冴えている時間帯なので、深い議論ができます。
・午後: 比較対象のブースを回りつつ、セミナーでトレンドを補完。
・帰り際: もらった名刺を整理し、その場で「見積り依頼」や「サンプル試験」などの次のアクションを約束してしまいましょう。これで後回しになるのを防げます。
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【展示会後】鮮度が命!「24時間以内」の初動が差をつける
展示会で得た熱量や情報を、そのまま社内の成果に繋げます。
・24時間以内に社内共有: 記憶が鮮明なうちに、簡単なメモ(気づき、良かった技術、相談すべき会社)を関係者に共有する
・早めにオンライン面談を設定: 気になった会社には、会場の興奮が冷めないうちに「もっと詳しく聞きたい」と連絡をしてみる
・次の課題を3つに絞る: 「〇〇社に現場を見てもらう」「コストを試算する」など、具体的な宿題を3つ決める
まとめ
2026年の水処理展示会は、国内だけでも目的別に使い分けることで、装置・材料の比較から運用改善、意思決定の材料集めまでを効率よく進められます。
特に、産業向けの技術比較ならInterAqua、公共インフラや維持管理まで俯瞰するなら下水道展、水質管理の精度を上げるならJASISといった形で、狙いを定めて参加するのがポイントです。
海外展示会は、世界の論点を掴む補助線として活用すると、次に調べるべきテーマが明確になります。展示会は「見に行く」だけでなく、「課題を言語化し、次の一手を決める」場として使うほど、価値が大きくなります。