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2026.09.14
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熱中症を防ぐ|建設現場と水処理設備の点検現場で今すぐできる対策

熱中症を防ぐ|建設現場と水処理設備の点検現場で今すぐできる対策

夏季の建設現場では、熱中症による労働災害が毎年発生しています。炎天下での作業だけでなく、湿度が高い日や風通しの悪い場所での作業でも熱中症の危険は高まります。

特に梅雨明け直後や、急に気温が高くなった日は、体が暑さに慣れておらず発症するリスクが高くなりますが、近年では年中を通して注意することが大切になります。

熱中症は、初期症状のうちに気づき、涼しい場所で休む・水分と塩分を補給するといった対応を取れば重症化を防げますが、我慢して作業を続けてしまうと、あっという間に重篤な状態に陥る危険があります。誰にでも起こりうることで、決して他人事とはいえない問題です。

今回は、熱中症が起こる原因と、現場で実践したい対策をご紹介するとともに、水処理設備の点検・保守にあたる技術者にとっても他人事ではない、屋外作業ならではの熱中症リスクについてもご紹介します。

なぜ熱中症は起こるのか

まず、どんな時にどのようにして熱中症が起こるのか、その基本を理解しておきましょう。

建設現場は、特に注意が必要な環境

熱中症はどのような環境でも起こり得るものですが、建設現場はその中でも特にリスクの高い場所とされています。原因は複数ありますが、大きなものは以下の3つです。

まず、作業の多くが屋外で行われ、直射日光やアスファルト・コンクリートからの照り返しにさらされ続けること。次に、ヘルメットや長袖の作業着、安全靴といった防護のための装備が、通気性を犠牲にして熱をこもらせやすくすること。

さらに、資材の運搬や組立作業など、体力を使う作業が長時間続くことで、体内で発生する熱の量そのものが多くなることも見逃せません。

こうした条件が重なるため、建設業は労働災害としての熱中症の発生件数・死傷者数が業種別で最も多い分野のひとつとなっており、行政からも継続的に対策の徹底が呼びかけられています。

オフィスワークや屋内作業であれば防げたはずの体調悪化が、建設現場では「いつもの作業」の延長線上で起こってしまう、という点をまず理解しておく必要があります。

そして、熱中症の原因は、単に「暑いから」だけではありません。次のような要因が重なることで、体は急激に体温を下げることができなくなります。

・水分補給の不足
・塩分・ミネラル不足
・睡眠不足や体調不良
・食事・栄養バランス
・無理な作業や長時間の連続作業
・「まだ大丈夫」という無理や我慢

これらは一つひとつを見ると、日常のちょっとした不摂生や気の緩みのように思えるかもしれません。しかし、暑さの厳しい現場ではこれらが複合的に重なりやすく、思っている以上に体への負担は大きいものです。

屋外での長時間作業に、防護装備による熱のこもりや体力消耗が加わることで、通常の生活では問題にならない程度の水分不足や寝不足でも、現場では一気にリスクが跳ね上がってしまうのです。

また、熱中症は年齢や経験に関係なく誰にでも起こる可能性があります。若い人でも、体力に自信がある人でも、油断は禁物です。

むしろ「自分は大丈夫」という思い込みが、水分補給や休憩のタイミングを遅らせ、症状の悪化を招くことも少なくありません。

感覚に頼らず、数値で判断する

なお近年は、気温だけでなく湿度や輻射熱も踏まえた「WBGT(暑さ指数)」を活用し、感覚ではなくデータにもとづいて作業の中断や休憩のタイミングを判断する取り組みも広がっています。詳しくは、環境省熱中症予防情報サイトでも確認できます。(※1)

「今日は暑いな」という主観的な感覚だけに頼らず、客観的な指標も参考にしましょう。

こうした客観的な指標にもとづく判断は、水処理設備の屋外点検作業においても、取り入れる価値のある考え方ではないでしょうか。

特に真夏の炎天下でタンクや配管に近づいて作業する際には、気温だけを目安にするのではなく、暑さ指数のような数値も参考にしながら、作業の可否や休憩のタイミングを判断することが理想です。

※1 参考:環境省熱中症予防情報サイト
https://www.wbgt.env.go.jp

現場で実践したい熱中症対策

熱中症を防ぐためには、一人ひとりの意識と現場全体での取り組みが重要です。

1.喉が渇く前に水分補給をする

「喉が渇いた」と感じた時には、すでに脱水が始まっています。30分に1回程度を目安に、こまめに水分を補給しましょう。

作業に集中していると水分補給を後回しにしがちですが、時間を決めて意識的に飲むことが大切です。

2.水だけでなく塩分も補給する

大量の汗をかくと、水分だけでなく塩分も失われます。ミネラルを含む天然塩や塩分補給タブレットなどを活用しましょう。

水だけを大量に摂取すると、体内の塩分濃度がかえって薄まり、体調不良を招くこともあるため注意が必要です。

3.休憩を計画的に取る

疲れを感じる前に、日陰や休憩所で体を冷やしましょう。短時間でも、体温を下げることが重要です。

あらかじめ休憩の時間帯を計画に組み込んでおくことで、「作業がひと段落するまで我慢する」といった無理を防ぐことができます。

4.睡眠・食事・体調管理を大切にする

睡眠不足や食事・栄養バランスは熱中症のリスクを高めます。前日の体調管理も、安全作業の一部として捉えましょう。

現場での対策だけでなく、日々の生活習慣そのものが熱中症予防の土台になっています。

5.仲間同士で声を掛け合う

・顔色が悪い
・反応が鈍い
・汗をかいていない
など、普段と違う様子があればすぐに声を掛け、無理をさせないようにしましょう。

本人が「大丈夫」と言っていても、周囲から見て異変があれば、無理に作業を続けさせない判断も必要です。

水処理設備の点検・保守現場も、熱中症リスクと無縁ではない

ここまでご紹介した熱中症対策は、建設現場に限った話ではありません。水処理設備の点検・保守にあたる技術者にとっても、夏の現場は決して安全な環境ではありません。

水処理設備の現場の危険性

水処理設備は、屋外に設置されるタンクや配管、ポンプ設備などで構成されることもあり、真夏にはこれらの機器そのものが直射日光を受けて高温になります。

点検や保守のために機器の近くで作業する際には、周囲の気温だけでなく、設備からの輻射熱も加わり、体感温度がさらに高くなることも少なくありません。

屋内であっても、薬品を扱うスペースや風通しの悪い機械室では熱がこもりやすく、油断できない環境です。金属製のタンクや配管は特に熱を蓄えやすく、日中に高温となった設備の近くでは、周囲の気温以上の暑さを感じることもあります。

スイレイが実践する安全管理の考え方

スイレイでは、水処理設備の設計・施工に関わる社員だけでなく、メンテナンスを担当する技術者を含めた全社員が、実際の現場での経験を通じて「現場感覚」を身につけることを大切にしています。

現場に立つ技術者だからこそ、設備の異常だけでなく、自分自身や周囲の作業者の体調にも目を配る必要があります。

「顔色が悪い」「いつもより口数が少ない」といった小さな変化に気づき、声を掛け合うことは、水処理設備の現場においても、建設現場と同じように重要な習慣です。

これは、以前にご紹介した「ヒヤリ・ハットを見逃さない」という考え方とも重なります。体調の変化もまた、大きな事故に至る前段階の小さなサインだといえるでしょう。

また、定期点検のスケジュールを組む際には、真夏の炎天下での作業をできるだけ避け、涼しい時間帯に点検を計画したり、休憩を挟みながら無理のないペースで作業を進めたりすることも、熱中症対策の一環としてとても重要です。

設備の稼働状況によっては作業時間の融通が利きにくいケースもありますが、可能な範囲で朝の涼しい時間帯に点検を前倒しする、日陰になる時間帯を選ぶといった工夫も有効です。

設備の安定稼働を守ることと、現場に立つ人の健康を守ることは、どちらも欠かすことのできない安全管理の両輪です。

まとめ

熱中症は、水分・塩分不足、睡眠不足、無理な作業の継続など、さまざまな要因が重なって発生します。喉が渇く前の水分・塩分補給、計画的な休憩、日頃の体調管理、そして仲間同士の声かけという基本的な対策を積み重ねることが、重大な事故を防ぐ第一歩です。

これは建設現場だけでなく、水処理設備の点検・保守にあたる技術者にとっても同じことがいえます。設備の安定稼働を支える現場だからこそ、そこで働く人の健康管理にも十分な配慮が必要です。

水処理設備の導入や日常のメンテナンス体制についてお悩みの際は、現場で働く人の安全にも配慮するスイレイへぜひご相談ください。